ピアノ発表会 成功させるまで

2019年3月17日に、難関の抽選を勝ち抜いて(笑)
福岡市で人気の「なみきホール」で39回目のピアノ発表会を無事終えました。

今頃ですが、会を振り返ってブログに書いてみることにしました。

 

胃の痛くなる ピアノ発表会 会場抽選

福岡市にある公共施設は限られており、ピアノの先生以外にもたくさんのホール使用者が季節の良い日曜日に殺到します。つまり、会場決めは必然的に抽選と言うことになります。

実はこの会場抽選が本当に胃の痛くなる抽選でして、以前は、半年前に予約に行き、予約締切り後の朝9時に予約者全員が集まりくじを引く、と言う抽選が行われていました。くじに外れた者は次の会場を探す抽選放浪の旅(笑)が始まるわけです。私も何度も抽選に落ち、その度に次の会場、次の会場…、とさまよいわたる日々が続いていました。これが胃の痛くなる原因です。

今は9ヶ月前に予約し、コンピューターで抽選。当選発表の午前中にこちらから電話をして結果を聞くシステムになっています。が、この電話で聞く「当選結果」が神にも祈るような気持ちで受話器(携帯ですね)を握りしめています。これも胃が痛くなる原因の1つです(笑)。

人気の季節の日曜日。当選者はもちろん一人です。実は今回、福岡市内でも人気のホールのため、当選倍率は相当なもので、宝くじのような確率で東区のなみきホールに当選しました。受話器の向こうで「3月17日当選いたしました」の声を聴いた瞬間、心の中で「ヤッター!!」と思わず叫んだのは言うまでもありません(笑)

ピアノ発表会 何から始める?

9ヶ月前に当選が決まると早速準備期間に入ります。発表会の構成、曲決め、写真など様々な事前予約が始まります。

特に曲決めに関しては、ありとあらゆる楽譜を引っ張り出し、それぞれどの曲が誰に会うか印を付け、足りないときは楽器店に足を運び楽譜を開いて「ふんふん♪」と鼻歌を歌いながら曲を吟味。この時期に一気に楽譜を買い込み曲決めに備えます。

曲決め

ある程度の楽譜がそろったらひとりひとり、生徒の顔を思い浮かべながら「この子は元気な曲が得意だからこの曲にしよう」「この子は柔らかい曲が得意だからこっちのほうが良いかな?」など、生徒ひとり一人の個性を考えながらの選曲にかなりの時間を要し慎重に決めます。

また決めた曲をどのタイミングで渡すか。生徒によって弾き込む進度は様々。曲の仕上がりを想定しそこから逆算して曲を渡します。

また、曲を渡す時も、子供たちに「この曲が弾きたい♪」と言うワクワクした気持ち持ってもらいたいので、曲の物語を話したり映像を見せたり、楽譜を見た瞬間の「想像力」を大切に渡しています。

プログラム どうする?

毎回、印刷する前日まで悩みながら順番を決めます。それぞれの曲の特徴がかぶらないよう、明るい曲の次は静かな曲。元気な曲の次は柔らかい曲。聴いている人も単調で飽きが来ないよう細心の注意を払いながらプログラムを決めてゆきます。

特に1番の生徒は、発表会経験者で度胸がある子。選曲が明るい曲など、いくつか条件があります。と言うのも、1番目の緊張感は相当なものです。またどうして自分が1番なのか、理由が分からないまま1番目に弾くのはとても不安なことです。

過去の経験で、1番目の子が緊張してミスが増えると次の生徒も緊張してしまいうまく弾けないことがありました。そこでいろいろ考えった結果、1番目の生徒が元気良く笑顔で弾いてくれると、次の子にも連鎖作用するようで、笑顔の演奏を続けることができるようです。

毎回手作りのプログラム

ここがポイント!進行表作りと打ち合わせ

曲が決まるとプログラムも決まって来ます。ある程度流れが決まってくると進行表(台本のような物)の細かな作業が始まります。

私のピアノレッスンはひとりで運営しているので、会場スタッフ(照明・音響)や、司会者、お手伝いに来てくれる他教室のピアノの先生(音大時代の友人)に全て「進行表」で細かな進行を伝えなければいけません。誰がどこで何時何分に何をするか。全て進行表を見ながら全員が一丸となって発表会を作り上げてくれます。

そのための進行表は、何度も見直し司会者と打ち合わせ、書き直しを繰り返し、まるでドラマの台本のような1冊が出来上がります。それに沿って多くのスタッフの皆さんが迷うことなく動いてくれます。

 

当日、私が大声を上げなくてもスムーズに進行できるのは、この詳細な進行表のおかげかもしれません。

私流リハーサル🎹

私の教室では、約2ヶ月前になるとリハーサルをします。

「え?2ヶ月前でもう曲が仕上がっているの…?」と声が聞こえてきそうですが、もちろん仕上がっていません😅

出来ても出来なくても、たとえ片手でもみんなの前で演奏します。

実はこれが私流のリハーサルで、本番前に計4回行います。

全員親が引率し、全回演奏の様子を録画(スマホでもOK)し、必ず家で見直してもらいます。

演奏はもちろん、お辞儀、椅子の高さ、髪型(顔が隠れてないか)、演奏中には分からない細かなことがこの録画でわかる様になります。

さて、第1回目は2ヶ月前。
片手でも楽譜を見ながらでも何でもOK♪ 今出来ることを人前で演奏します。

ほとんどの生徒がひっかかったり途中で止まったり。
でも中にはゆっくりだけど最後まで両手で弾ける生徒もいます。
実は、1回目のリハでは全体の1割ほどですが、頑張った生徒が他の生徒の刺激剤になります。

リハーサルの感想は全てレッスンノートに記録。
今日出来たこと、出来なかったこと。次回頑張ること。他の人の演奏聴いて思ったこと。

この感想文が全て今後のリハーサルへとつながっていきます。

 

2週間後、2回目のリハーサル。

前回の体験がプラスになった生徒、感想文で自分に喝を入れた生徒など
2回目では、1回目のリハーサルと格段に差が出る2実力を発揮します。

ただ、個人差があるので、まだまだエンジンのかからない生徒がいるのも事実。
ほぼこの時期で半々に別れます。

 

3回目のリハーサル。発表会本番約3週間前に行うリハーサルです。

この時期になると、聞きに来ている親も驚くほどかなり個人差が出て来ます。
レッスンノートの自己評価やビデオの効果が現れ、暗譜で演奏する生徒もいます。

 

4回目、最終リハーサル。

実は4回目は個人リハはありません。
合同リハや幼児科のお話組曲など、グループ演奏の最終チェックです。

つまり、人前で弾くリハは3週間前の3回目リハが最後。

そこで弾けている生徒はさらに実力をつけます。
3回目の弾けなかった生徒。

実は、この3週間と言う期間がその生徒の暗雲を決めています。

リハで思うように弾けなかった生徒は、弾ける生徒を聴いて刺激を受けます。
でも、エンジンの掛け方が遅かったので急にはうまくなりません。

3週間と言う猶予が、子供たちの集中力に丁度良い期間なのです。

 

発表会当日

全ての準備を終え、4回のリハーサルでたくさんの刺激を受けた生徒が大きな会場で
年1回、ピアニストになる瞬間です。

私は舞台袖で生徒を見送り
演奏を見守り
演奏後は両手を広げ生徒を労います。

生徒はものすごい集中力で素晴らしい演奏を繰り広げてくれます♬

発表会終了後 応援メッセージに癒されて♡

発表会当日、プログラムの中に「応援メッセージ」と言う全生徒の名前と曲名が入った応援メッセージ用紙を入れています。

こどもたちには予め筆記用具を持って来てもらっています。
来客や一般の生徒のために、受付には書き込み用のペンも用意しています。

実は、発表会の間、生徒はもちろん、来客全ての方に個人宛の「応援メッセージ」を書いてもらっています。

そのおかげか
演奏中、誰一人騒ぐ子がいません。
皆さん真剣にひとりひとりの演奏を聴いて、わずか3行ほどの枠に心温まるメッセージを書いて下さいます。

それをひとりひとりカットして、ばらばらにならないようクリップで止めて…

台紙に貼って…

レッスンノートに綴じれるクリアファイルに入れて渡します♬

たくさんの人に応援されているってことが大人も子供も嬉しいらしく
みんなとても大切にレッスンノートに保管しています♡

 

来年は40周年の発表会♬

このように
ひとりで発表会を開催するということは
会場抽選、企画、進行、曲指導、リハーサルなどなどすること満載で
発表会が終わると毎回しっかりやつれています(笑)

でもやっぱり生徒の達成感の笑顔を見ると辞められず
毎年頑張って企画してます♬

来年は大小様々な会を開催して40回目

どんな会にしようか、今からワクワクしています♡

 

 

 

 

 

ピアノ発表会

2019.6.10

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